インタビュー詳細

Profile

介護士

渡邉 栞奈さん(23) 2016年入職

社会福祉法人みずほ厚生センター 特別養護老人ホーム 四季の郷

一生モノの国家資格が職業選びの決め手に

子どもの頃から、おじいちゃん、おばあちゃんや年配の方と話すのが好きだった私は、「自分の好きなことが、少しでも人の役に立つのであれば」と、介護の仕事をめざすようになり、佐伯豊南高校の福祉科へ進学しました。

進路を決める時、同校の福祉科を専攻すれば介護福祉士の受験資格が与えられると先生から聞いていました。介護福祉士は国家資格ですし、取得できれば一生モノの資格になります。就職した後、もし何かの事情で辞めたとしても、いつ、どこにいても資格を生かして働けるということを知って、介護の仕事にますます魅力を感じました。
介護福祉士の資格は、高校3年の時に受験して無事取得できました。

実は「四季の郷」は、中学の職場体験と高校1年から3年までの実習でお世話になった施設なんです。私にとっては親しみのある施設ということもあったのですが、実習を通して「ぜひこちらで働いてみたい」と思うようになり、入職しました。

高齢者の方と深く関われる貴重な仕事

入職して今年で5年目になります。はじめの2年はこちらの特養(特別養護老人ホーム)に、その後1年間、同じ法人のショートステイの施設に勤務し、再び特養に戻ってきました。今は、特養に入居されているお客さまの日常生活を介助させていただいています。
仕事をする上で大切にしているのは、常に周りを見て動くこと。そうすることによって、効率よく仕事ができたら、お客さまのためにもなりますし、職員の負担を少しでも減らせます。

身の回りのことをご自分でできないお客さまが多いので、介助は結構ハードですが、やはり人の役に立てることが大きなやりがいにつながっています。以前、私が100歳を超えたお客さまを担当させていただきました。その方はご高齢な上に、認知症を発症されていたのですが、私の名前をずっと覚えてくださっていたんです。「あ、渡邉さん、お願いします」とか、「あー、ありがとう!」とか、よく言ってくださいました。認知症の方って、すぐものを忘れてしまう傾向がありますが、その方に名前を覚えてもらって心を通わせることができたのは、私の中で本当にうれしい体験でしたね。

この施設には90代後半の方や100歳以上の方もいらっしゃるのですが、そういった人生経験豊富な方と深くかかわることができるのは、この業種の特徴だと思います。そういった意味でも貴重な仕事だと思っています。

自分の生活の中でも介護の資格を生かしていきたい

今後もここでしっかりと経験を積んでいき、お客さまと職員、双方から信頼される存在になることが、今の私の目標です。そして、いつか自分に自信がついたら、さらに資格取得をめざしたいです。

介護福祉士の資格を持っていてよかったと思うのは、仕事を離れた場所でも自分が役に立てる場面があるということです。たとえば、スーパーで認知症かなと思われる人が困っている時、普通であれば声をかけるのは勇気が必要だと思いますが、私たちは資格があるからこそ、積極的に助けることができます。まだそういう場面に遭遇したことはありませんが、自分の生活の中でも資格を生かして、困っている人たちをサポートしていきたいと思っています。